老後は自助が大事!「年金100年安心プラン」はどこいった!?

こんにちは、くらげプロです。

6月3日に金融庁から「高齢社会における資産形成・管理」報告書が出されました。

報告書案の段階で、公的年金について「今までと同等と期待することは難しい」などと“公助”の限界を認めるような記述があり、ネット上などで批判的な意見が噴出していました。

それを受けてか、今回の正式な報告書では削除されています。

文言はともかくとして、結論としては

  • 生活水準を維持するには保有資産の運用など“自助”の取り組みが重要
  • 老後に足りないお金は2000万円?
  • 「現役期」「退職前後期」「高齢期」の3つのステージに分けて考える

報告書からは上記のように読み取れますが、注意点もいくつかあります。

注意点って強調しないといけないと思うんですが、むしろ文言通りに読むと気づかないことが結構あります。全く老後が安心できないです。

早いうちからの資産形成が必要です。

人生100年時代のマネープランは大変だ

さて、報告書の要点としては、

今の社会では、現在60歳の人の4分の1が95歳まで生きるとされる。

夫 65 歳以上、妻 60 歳以上の夫婦のみの無職の世帯では、年金の収入から生活支出をした場合の毎月の不足額の平均は約5万円であり、まだ 20~30 年の人生があるとすれば、不足額の総額は単純計算で 1,300 万円~2,000 万円になる。

そのためには、若いうちから資産運用をしていく必要がある。

「現役期」「退職前後期」「高齢期」の3つのステージに分けて考え、早いうちから資産運用を含めてマネープランをたてること、収支を見直し、心身の衰えに応じて再検討していくこと。

およそこのようなことです。

ライフステージに応じての費用は以下のように試算されています。

さて、さまざまな疑問が出てきます。

まず、年金が老後の生活費の中心になることは確かですので、それから検証してみます。

「年金100年安心プラン」はなんだったのか!?

年金は100年持つから大丈夫!という話を政府がしてたと思うが、あれは何だったのか? と記憶をたどって調べてみました。

2004年に、自民・公明連立政権下で行なわれた年金制度改革の別名で、その名のとおり「今後100年間、現役時代の収入に対する年金額の割合(=所得代替率)を、最低50%保証するから安心」というもの

ん?

所得代替率が最低50%

なるほど、これは私の不勉強でした。

「100年安心の年金プラン」ですが、一般の収入の半分を保証で「安心」と言っているんですね。

いやいや、全く安心できないですね!

半分じゃ足りないでしょうよ!(だから今回の報告書でも毎月5万円足りないと言ってるんですが)

確かに今回の報告書でも、ぎりぎり年金の所得代替率が50%になっています。

それでも、老後2000万円必要で、そのために「こうしたほうがいい」という報告書がでてるってことは、そもそも「安心プランじゃなかった」ということは厚生労働省は認めるべきでしょうね。

この試算での不確実な部分とは?

では、この報告書の内容でも不確実なところ、注意しなければいけないところ、を見ていきましょう。

まず、そもそも、年金がしっかりと給付されていることが前提の試算であること。

これ、みんなそんなに年金満額もらえる人いないでしょって話です。

報告書内でも、

退職金給付制度がある企業の全体の割合は徐々に低下をしており、2018年で約80%となっている。この割合は企業規模が小さくなるにつれて小さくなる。

とされてるんですね。
つまり2割は退職金がない状況で老後突入するのです。しかも年金がある人もどんどん年金支給額が少なくなっています。

また報告書にある年金の所得代替率が50%以上で考えられてますが、これ自体が怪しいことは注意すべきでしょう。報告書にある図です。

この図では、1984年度生まれは所得代替率が50.6%とぎりぎり50%以上に踏みとどまっているように見えますが、図の下の※を見ましょう。

※所得代替率は平成26年財政検証ケースEであり

このケースEというのはアベノミクスの寄与があるとされる試算です。まだ高成長が続くとされてのケースなのです。

低成長が続くとされる試算では所得代替率は50%は下回り、最低のケースでは2055年に年金積立額がなくなるとされています。つまりその楽観的なシナリオで試算しているということです。

不測の事態には全く備えていないことにも注意

これも報告書にありますが、2025 年には認知症の人は約 700 万人前後まで増加すると推計され、これは 65 歳以上の約5人に1人が該当することになります。

それにも関わらず、老後の貯蓄に2000万円近く必要という中には、特別な支出(例えば老人ホームなどの介護費用や住宅リフォーム費用など)を含んでいないことに留意が必要です。

つまり、介護による支出が増えるとマネープランは破綻してしまいます。

まとめ

金融庁による「高齢社会における資産形成・管理」報告書について検討しました。

報告書の結論である、「自助」が必要で若いうちから準備しましょうというのは賛成ですが、試算が甘いためもっと危機感を持つ方が良いでしょう。

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