風疹の拡大を防ぐための予防接種は、1石3鳥の予防医学である!

こんにちは、くらげプロです。

風疹が流行しているというニュースを何度か目にしました。

これだけ風疹の流行への注意喚起がされているというのは2012年以来かと思います。

麻疹(はしか)に比べるとあまり重症にならない風疹が話題になるのは、妊娠初期の女性が風疹にかかると胎児に先天性風疹症候群という障害がでる可能性があるからです。

あらかじめ風疹の予防接種をしていると、先天性風疹症候群を防ぐことができます。

では、妊娠を希望する女性だけが予防接種をしていれば、それでいいと思う方もいるかもしれません。

しかし、そうではありません。

男性も、中年の人も風疹の抗体を持っていない人は予防接種することが、大事なのです。

それはなぜか。この記事で述べていきます。

結論としては、

風疹の予防接種は、確実な効果が見込める予防医学です!

そして予防医学の中でも

個人としても集団(社会)としても効果があり、次世代の赤ちゃんを助けられるという素晴らしい医療です。

皆さん、風疹の予防接種しましょう。

風疹の流行がなぜ問題になるのか?

風疹というのは、ウイルスによって感染し、2~3週間後に発熱、発疹、リンパ節腫脹といった症状が出る病気です。

しかし、症状の出方は人によって幅があり、ほとんど症状のない人も15~30%程いたり、風邪と勘違いされることもあります。一方、脳炎などの重篤な合併症になる人もまれ(5000人に1人程度)にいます。

一番問題になるのは、妊娠20週未満の妊婦が風疹に罹ると、胎児が先天性風疹症候群になることがあります。

先天性風疹症候群とは、風疹に罹った胎児に生じる症状で、低出生体重、黄疸、先天性心疾患、難聴、白内障、色素性網膜症、成長してからも糖尿病や精神運動発達遅滞などがみられることがある。

症状は様々ですが、生涯にわたる障害や、命に関わることもある病気です。

唯一防ぐ方法があります。

妊婦が初期に風疹に罹らないこと

です。

なので、風疹が流行ると妊婦が風疹に罹る可能性が高くなってしまって、問題になります。

予防接種をした方がいい人は?みんなやったほうがいいの?

風疹は予防接種によってほとんどの人が抗体(身体の抵抗力)を持つことができます。

つまり、風疹にかからなくて済んだり、罹ってもすぐ治ったりします。

ワクチン接種は、国の方針によって変わってますので、年代と性別によって打ったかどうか変わります。

1977年8月~1995年3月までは中学生の女子のみが風疹ワクチン定期接種の対象でした。

また、1995年4月からその対象は男女(標準は生後12カ月〜36カ月以下)に変更になりました。

しかし、風疹ワクチンの効果は1回接種で約95%、2回接種で約99%とわかりましたので、

2006年度からMR(麻疹・風疹)混合ワクチンが定期接種に導入され、1歳と小学校入学前1年間の幼児(6歳になる年度)の2回接種となりました。

また、周囲の人が感染することで、自然と抗体ができている人もいます。

国立感染症研究所によると、

成人では男性の30代(73~84%)、40代(81~86%)では、女性(97~98%)と比較して11~25ポイント抗体保有率が低かった。20代は男性90%、女性95%。50歳以上は男性88%、女性89%で男女差はなかった。

つまり、30代から50代まで男性の5人~10人に1人は風疹の免疫を持っていないということです。

ここで考えるべきは、

予防注射を2回しても99%の抗体保有ということは、100人に一人は抗体を保有できない可能性があるということです。

それが妊娠可能な女性のことは十分考えられることで、そのような女性を風疹から守るためには、周囲から感染するルートを遮断してあげることです。

なので、妊娠適齢期の女性のそばにいる、旦那さんや、職場の同僚などが風疹に罹らないようにすることで、そばの女性は守られるのです。

ワクチンを打ったことないって人はもちろん

特に30代から50代くらいの男性は、風疹ワクチンを受けましょう!

抗体がある人でもワクチンを打っていいのか?

抗体検査というのを受けることで、抗体の有無がわかります。

抗体検査を受け、十分高い抗体価があることが確認された場合には、予防接種を受ける必要がなくなります。しかし、抗体価が低い場合(一般にHI抗体価が16下の場合)は予防接種が必要になります。

しかし、予防接種の前の抗体検査は必ずしも必要ありません。

今まで風疹に罹ったことがあったり、予防接種によってすでに免疫を持っている人が再度接種を受けても、特にそれによって問題がおこることはありません。

もちろん、100%安心な医療など存在しませんが、

ワクチンの重大な副反応として、まれにショック、アナフィラキシー様症状、全身のじんましんの報告があります。また、まれに(100万人接種あたり1-3人程度)急性血小板減少性紫斑病が報告されています。

しかし、仮に抗体を持っていなくて成人してから風疹に罹ると重症化しやすく、脳炎や血小板減少性紫斑病などの重篤な合併症は5000人に1人の割合と言われているので、ワクチン接種の方がより安心だとも考えられます。

ということで、抗体を持っている人でも予防接種をすることで、むしろ、風疹に対する免疫をさらに強化する効果が期待されることもあるのでより安心です。

まとめますと、風疹のワクチン接種は、

打った個人の免疫強化という効果、感染自体を防いだり重症化を防ぐ

↓ ↓ ↓

周囲の人への感染源とならず、抗体保有できない人を守ることになる集団効果

↓ ↓ ↓

仮に妊婦がいたら胎児や家族の一生を左右する先天性風疹症候群を防ぐことが可能

という一石3鳥の効果があるわけです。

こんなに費用対効果高い予防医学ないのでは?

医療は近年、病気の早期発見・早期治療から、病気にならないようにしようという『予防医学』を重要視しています。

一口に予防医学と言っても、単なる生活習慣の改善から、根拠の無いようなものから、先日物議をかもした中国で遺伝子操作をしてエイズにかからないようにしたようなものまで、幅広いです。

また、予防医学に限ったことではありませんが、費用対効果ということは考えないといけません。

それを考えると、風疹の予防接種は1石3鳥なので、費用対効果は相当高いと思われます。

抗体検査や妊娠を希望する方のとその旦那さんの予防接種費用を助成している自治体もありますが、

むしろ希望する人はみな助成してくれてもいいのではと思います。

企業でも取り組みは進んでいて、

『ロート製薬では全従業員約1,700名の予防接種を無料化』

しております。素晴らしい。

2012年~2013年に風疹が流行した際、先天性風疹症候群の子供が45人生まれたそうです。

4分の1が亡くなられ、生きておられても合併症や障害があるようです。

もちろん、どれだけ気をつけていても風疹に罹ってしまうことや、当然風疹に関係のない不幸なことはたくさんありますが、注射一本で防げる病気があるってもっと強く訴えていくべきでしょう。

まとめ

風疹が流行ると、赤ちゃんが先天性風疹症候群になる可能性があります。

予防接種一つで防げることがあります。

風疹ワクチンの接種は打った個人だけではなく、周囲の人、次世代の赤ちゃんを守るという予防医学の中でも一際素晴らしいものです。

是非、予防接種を受けましょう。

また、先天性風疹症候群にかかった子供と親の当事者グループのサイトも是非ご覧ください。

私たちは、日本で再び風疹が流行をしないようにするための情報発信や流行によって影響を受ける女性、こども、家族のサポートをするために集まった、妊娠中風疹に罹って出産した母親と先天性風疹症候群の当事者グループです。女性や赤ちゃんが安心して街を歩ける社会をめざして、皆で支えあいながら活動をしています。

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