奨学金には要注意!(給付型はOK)

昨日、朝日新聞デジタルから以下のニュースが出ました。

■奨学金破産 国の奨学金を返せず自己破産するケースが、借りた本人だけでなく親族にも広がっている。過去5年間の自己破産は延べ1万5千人で、半分近くが親や親戚ら保証人だった。奨学金制度を担う日本学生支援機…

大学の進学時に借りた奨学金の返済ができず、奨学金関連で自己破産する人が年間3千人ほどいるということですね。特に本人だけではなく、保証人になっている親や親族の自己破産も半分近くのようです。

どれくらいの人が奨学金を受けているのか?

日本学生支援機構「学生生活調査」(平成26年度)によると、 

奨学金を受給している学生の割合は、大学学部(昼間部)で51.3%、大学院修士課程で55.4%、大学院博士課程で62.7%となっています。

なんと実に大学生の2人に1人が奨学金を受けています。もちろん奨学金にもいろいろありますが、最も多くの人が受けているのが日本学生支援機構(元・育英会)という国がやってるやつですね。

奨学金のタイプで大きく変わってくる

奨学金は「貸与型」「給付型」の二つがあり、大きく異なります。前者は借金であり、返さなくてはいけません。後者は返済がいらないのです。言われてみれば当たり前のことなのですが、日本では安易に貸与型の奨学金を使用し、子供が大学卒業して社会人になった時点で数百万円の借金を背負ってしまっているという現状です。

私も奨学金をもらってました。しかも親の所得が低かったために有利子と無利子のを二つもらってました。おかげで大学時代はバイトもしてましたしある程度リッチでしたが(笑)、医学部は6年間なので卒業時には800万円以上は借金がある状態でした。800万ですよ、恐ろしい。。。借りるときなんてなーんも考えてませんでした。家を考えるとしょうがないですが。

貸与型は結局借金である

貸与型には有利子と無利子とあります。受けられるかどうかは学力基準と親の所得基準に該当するかどうかです。有利子の方が基準は緩く、希望すればある程度受けられます。

以下は文科省のHPからの引用です。平成29年度は無利子奨学金の事業規模が3,528億円、貸与人員52万人、有利子奨学金の事業規模が7,238億円、貸与人員82万人とのことです。

今は少子化+大学定員余りで、大学全入時代です。なので、少子化でもそれほど減らずに推移しているのでしょう。

給付型はまだまだ少ない

国は平成29年にようやく給付型奨学金を創設しました。本格実施は平成30年からです。給付規模と額ですが、一部抜粋

給付規模

1学年2万人(全学年6万人)とし、各学校に過去の進学実績等を踏まえた推薦枠を割振ります。※非課税世帯からの進学者は1学年約6万人

給付額

ア国公立(自宅)  2万円
イ国公立(自宅外)3万円
ウ私 立(自宅)   3万円
エ私 立(自宅外) 4万円

これからもっと拡充していってほしいところです。

ちなみに、民間や地方自治体、大学自体にも給付型奨学金の制度があります。ただ、指定の高校からだったり、地域だったり、とにかく人数が少ないです。

返済の必要のない給付型奨学金をくれる公益財団法人や一般財団法人などの民間団体を紹介します

こちらのサイトは給付型奨学金について網羅してありました。もちろん、こちら以外にも自分が住んでいる地域や行きたい大学で給付型奨学金がないかどうかよく調べてみましょう。

計画的な教育費の積み立てが大事

ファイナンシャルプランナーが家計相談でアドバイスすることで共通していることの一つは、「奨学金(貸与型)はなるべく使わないで子供を大学に行かせる。」です。なので、子供が生まれるとすぐにその子のために積み立てを開始すべきです。

子供のための教育費の基本

基本は高校卒業までは毎月の家計から捻出し、大学は貯めていた教育資金から出していくというカタチです。

大学にかかる費用は4年間で国公立で約240万円、私立文系だと平均390万円、私立理系だと520万円となっています(文部科学省 平成26年度「子供の学習費調査」)。

児童手当を月1万円もらっているのをそのまま積み立てましょう。年12万円×15年(中学卒業まで)=180万円、そこで、なんとか月にプラス1万円を家計から出して積み立てると合わせて360万円となり、国公立や私立文系はなんとかその他の貯蓄を減らさないでも済みそうです。しかしながら、一人暮らしで仕送りをするかどうかでも変わってきますし、小中高から私立となると費用は跳ね上がります。

晩婚化・少子化のPitfall(落とし穴)

かつては20代ちょっとで結婚・子育て、30歳過ぎて家を買い、50歳手前には子供は20歳を超えることが普通でした。しかし、今では40歳以降で子供を産むのが当たり前になっています。ですので、60歳を過ぎてもまだ教育費がかかる方も増えてきています。

人生でかかる3大支出は

  • 教育
  • 老後

です。晩婚化で老後資金をためる時間が無くなってしまう。なんなら、退職したのに教育費が必要という状況もあります。なので、20代のうちから節度ある家計管理、貯蓄や投資などの金銭感覚を身につけておかないと、厳しいものになってきます。

一方で、少子化のPitfallは、子供にかけるお金が聖域となって支出削減できないことです。幼少期からあれもこれもと物や習い事、塾など費用をかけすぎてしまうことが見受けられます。注意が必要です。

まとめ:教育費は親子2代にわたる問題

前述したように、私は二つ奨学金をいただいてましたが、現在専業主婦となっている妻も4年制の大学で奨学金をもらってました。つまり、結婚すると我が家の負債は1000万円以上あったということです。それまでに継続的に返済してたのでもちろん減ってはいますが、すごい額じゃないですか?? ちなみに、今でも毎月返済額は二人で6万円弱程はありますので家計への影響も大きいです。

私は金銭的にはたいして恵まれない家庭で生まれ育ちましたが、何一つ不自由はせず大学にも行かせていただいた親には感謝しています。奨学金もその選択肢しかなかったので問題ないのですが、大学入学当時に親も私もよく考えずに契約したことは事実です。

おそらく、世間には「高校卒業までは扶養として面倒見るけど、大学に行きたいなら自分のお金で行く」という感覚があるのだと思います。ただ、卒業しても社会情勢などでやむを得ず返済できないこともありますし、その分保証人の家族へツケが回ります。高度経済成長期の日本を想像してると大変です。

子供は国の宝なので、本当はもっと国が子育て政策にどかんと予算を突っ込むべきです。なぜそうしないのか理解に苦しみます。

人生を豊かにするための手段として大学に行くのに、お金に苦しまないようにしましょう。ただ、やむを得ず借りなければいけないこともありますので、子供さんとしっかりと話し合うことが大事です。

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