ジャパニーズウイスキーの高騰。ウイスキーは投資になりえるか?

こんにちは、くらげプロです。

私はお酒が好きなのですが、特にウイスキーを愛飲しております。

しかし、ここ5年ほどでウイスキーを取り巻く環境が激変し、特に日本のウイスキーが人気化し、品薄で飲みづらくなってます。

これは需要と供給のバランスが大きく崩れてしまったがゆえの価格高騰であり、「商い」の基本的なことが見て取れます。

そこに眼をつけた転売屋が出てきて、さらにウイスキーファンドという投資商品まで出てきました。

ウイスキー業界自体も好機と判断したのでしょう。新たな蒸留所がどんどん建っています。

日本だけでも10近く増えました。また今までウイスキーの蒸留自体がほとんどなかった台湾やインド、南アフリカでも高品質なウイスキーが出てきています。

そのように、『大きく注目が集まるところにお金が集まる』のは当然と言えましょう。

ブームが起きて数年が経ち多少の落ち着きをみせてきましたが、需給バランスの乱れは急に是正できず、高止まりという状況です。

今回はウイスキーに明るい方はもちろん、ウイスキーについて全く知らない人でも、一旦人気化するとどのようになるかを知るにはいい教訓となると思います。

ウイスキーはなぜ人気となり需要が増大したのか?

ウイスキー自体は500年以上の歴史があります。

日本でウイスキーが造られだしたのは、「マッサン」こと竹鶴政孝が1918年にスコットランドへ留学して製法を持ち帰ってきたことが始まりです。

以来、ウイスキー業界に好不況の波はありましたが、1990年代~2000年半ばまでは相当不況だったようです。

その不況も2008年を底として、以降はハイボールブームや、先の「マッサン」のドラマの影響などがあり国内で消費が回復、また世界では中国や新興国でのウイスキー消費の高まりが重なりました。

特に日本のウイスキーは世界5大ウイスキー産地の一つであり、さらにはサントリー、ニッカの二大メーカーが真っ当に美味しいウイスキーを造り続けて、世界でウイスキーの賞を取りまくってたのです。

海外からは「ジャパニーズウイスキーは美味い!」との評価が定着しました。世界のエグゼクティブが「良いもの」と認識すると価格がどれだけ高くなろうが買っていきます。

このように国内、国外から同時に需要増大が起こったのです。

需要が増えてもすぐに供給量を増やせない事情

しかし、ウイスキーは需要が増えてもすぐには造れません。樽で熟成させる必要があるからです。

ウイスキーは「○○年」と表記がある場合、その年数以上の原酒しか使ってはいけません。

つまり、山崎12年というウイスキーは、12年以上樽で熟成したものしか使ってはいけないのです。

12年以上の原酒、なかには20年以上の原酒も使って、香りと味を調えて、『山崎12年』というウイスキーができるので、いきなり供給量を増やすということができないんです。

その結果、○○年とつくウイスキーのいくつかは、終売となりました。

山崎10年

余市と宮城峡の年数表示全て(10年、12年、15年、20年)

白州12年

響12年、17年

これらのウイスキーは終売が発表され、そして日本国内からも海外からも参戦した獲得競争と、価格の高騰が起きたのです。

ジャパニーズウイスキーの価格高騰!何倍??

好きだった『余市12年』の終売が発表されたのが2015年。

7,800円ほどで買えたのが終売発表後に急騰し、ネットでは15,000円~20,000円弱になり、売買が活発化。

終売なので供給が増えることもなく、一定数をバーなどの飲食店が確保し、この2~3年でそれもほぼ消費されたのかと思います。

先ほどヤフーオークションを見ると、平均で40,000円ほどになっております。Amazonでは68,000円。

今年休売(事実上の終売)が発表された『響17年』は、定価12,000円が40,000円ほどの取引値に。最近は少し落ち着いて27,000円ほど。

当初は9月以降に在庫がなくなると言ってましたので、今後余市の年数表記品のように数年で飲食店で消費されつくした後は、取引値は上がることが見込まれます。

終売になったウイスキーだけではなく、限定品やまだ販売があるウイスキーでも価格は上がっています。

一躍有名になったのが、2011年に定価100万円で150本限定の『山崎50年』が香港のオークションで3250万円になったことですが、同じように限定品だと数倍~10倍ほどになってます。

困るのが、まだ終売になっていない山崎12年や山崎18年などの一定の販売がある銘柄でも、一般の酒屋には周ってこないということです。

おそらく大手の酒販店や飲食店だけに卸しているのでしょう。

私のような一般客が目にすることがなくなり、珍しく売っていてもすでに2倍~3倍ほどの値段になっています。

需要と供給バランスが価格決定の要因

価格の高騰は中国人をはじめとする世界からの需要が増えていることが主な要因の一つです。

今年11月24日~25日に、東京でウイスキーフェスティバルがありました。

(この記事はウイスキーフェスティバルでの二日酔いの頭で書いております笑)

そこでも外国の方の集団が何グループかあり、通訳も同行してました。

また、私の行きつけのbarは関西随一のモルトバーなのですが、私以外が皆外国の方ということもあります。

外国の方にお話を聞くと、「日本でウイスキーを買ったり、飲んだりするのは安い」のだそうです。

中国では何倍の値段もするということで、転売屋(転バイヤーとも呼ばれます)がのさばることで、不当に高騰化し一般消費者に周ってこないと嘆く人もいます。

が、全ては需要と供給のバランスなので、良いも悪いもないし、しょうがないのです。

ワインは昔から投資の対象になっていますが、5大シャトーのワインが高いのは嘆く人はいません。

今後はウイスキーも似たような状況になっていくと思われます。

現物資産ということで、特に中国をはじめとする富裕層の投資対象になるということです。

樽を買ったりするのは日本ではなかなか難しいのですが、小口で投資する方法もできました。

2015年にイギリスでウイスキー・インベスト・ダイレクトという投資商品ができました。

ウィスキー・インベスト・ダイレクトでは、歴史的に高い利回りが保証されてきた、スコッチウィスキー業界内のみで取引されていたウィスキー原酒を、投資商品としてお取引いただけます。 その最小取引量は1リットルと個人投資家の方々でも気軽に卸売価格でウィスキー投資を始められます。そして、オンラインで購入したウィスキーは、引続き製...

手数料が1.75%と高いのでお勧めはしませんが、このような商品ができるほど人気化しているということです。

今後もウイスキー人気は一定に続くでしょうし、特にジャパニーズウイスキー人気が続くと思われます。

一つだけ懸念があるとすれば、日本は今までサントリーとニッカという大きい蒸留所がしっかりと高品質を維持したからこそのジャパニーズウイスキーの高評価なのですが、日本に新しくできた蒸留所のウイスキーの質が悪くて評判が落ちないようにと祈るばかりです。

まとめ

ジャパニーズウイスキーの人気は数年前から続いてますが、一向に収まる気配がありません。

需要と供給バランスが崩れて価格が高騰してますが、これも市場原理なのでしょうがないです。

世界から求められる高品質のウイスキーが造られ続くことは業界にとって望ましいことで、ワインと同様に現物資産の投資対象になるのも高品質あってこそです。

日本に新しくできる蒸留所でも美味しいウイスキーができることを望みます。

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